解剖してもなにもない

私は自分が思った以上に浅く

きっと思った以上になにもない

なにもなかった

どうしようなにもなかった

私が知っているわたしが全てで素晴らしい私もいい私もいなかった

私が期待したのは他人を自分に当てはめた私で、私はわたしでしかなく

それ以上も以下もなく、私はどこまで行こうと私であり

他人の思想は他人のものであり

私はきっともう変わることはない。

私は期待していた。私は変われるんだと思っていた。

本当の私も偽りの私もない

私はわたしでしかない

もう広がらないもう見切ったなにもないのだ

私に未来はない

私はもう変われない。私は私をやめられない

私はもうなにもできない

私はわたしでしかない

探したかったんだ

私にもききると思いたかった

私は変われるんだと信じたかった

私の中に正義の私をみつけたかった。

私は人間なのでしかもとても浅ましい

楽を好み

快楽を好み

恐ろしさに身を投じることも

自分を犠牲にすることもできない

魂にランクがあるのなら

私の魂は下の下の下の下の

ああ私はそれなのにもっと上にいけるのだ

そう思っていた。もっと努力できると思っていたけれど

多分私はもう変われないのだ 急に空を飛ぶことができないのはあたり前だけれども

ねずみがうくつしい天使になれないのと同じで

どこまでめくっても私は私だった

見切ってしまった

私の先にいい私も正義の私も私を犠牲にできる強い私もいなかったのだ