生きたいとも、死にたいとも思わない

死にたいと思っていたあの時の方がよっぽど

生きて居たんだろう。

お風呂に入りながら急に「あ、大人だ」と思った

見えないけれど、大人になった私がお風呂に入っている

結局、私はなにもわからないまま生きているじゃないか

結局、私はちっとも変わっていないじゃないか

結局、私は空っぽじゃないか

 

私は何を期待しているんだろう

どこから間違えていて、どこからが正しいのだろう

結局、私は。

 

なにも見えなくなってしまった

この感覚

なにかを求めていたい

なにかを愛していたい

なにかを崇拝していたい

鏡に映る私、なにもない。

目の前の私、なにもない

生きた場所、欲しいもの、愛したい人、やりたいこと

なにもない。

なにもないっていうのは

とても、(表現する言葉がない)

いつも想像する

天井から大きな剣が落ちてきて

私の腹を突き抜ける。

ときには私のおでこを銃弾が突き抜ける。

ああ、あれほど死にたいと願い

生きることを考えて、欲にかられ、夢に夢見た

私という人間は鏡を覗いたってどこにもいない

映るのは、ただの女。

この人は誰だろう。