秋
暑さが去って、肌寒い朝を迎える。
秋のお菓子はお盆を境に店頭に並び始めるけど、だからといってそれはまだ全然秋じゃない。(それより以前に販売されるものは、フライング甚だしく、笑ってしまう)
湿っぽくて肌寒い朝が来たなら、その時が
私がどうしようもなく愛している秋の訪れ。
バッカスのチョコレートが販売され始めるのはだいたいこのタイミングと近いから
心の底から
(ありがとう。流石ですね。バッカス。)
という気持ちになる。
これからどんどん寒くなる。
暑さは私に感動をあたえないけれど
寒さには心をえぐられるような愛おしさを覚える。
そんな感情を思い出すタイミングでもある。
不思議だ。
どんな配合でこの完璧な感情は私の中でつくられているのだろう。
言えるのは、それがどれくらいの
量で入っているかはわからないけれど
「切なさ」が重要な役割を担っていること。
でもそれだけではなもちろんない。
もっと複雑だ。
分析することはできないし、
その必要もない。
その誕生は
ただ、寒い朝だけでも勿論全然だめだ。
いろいろな要素が合わさったとき、ふとそれは生まれて、私を惚れ惚れするような幸せに満たしてゆく。
その結果だけでいい。
バラバラにするなんて
品がない。
私がどれだけ、この感情や秋を愛しているか
それを表現できないことがもどかしい。
とにかく、狂おしいほど愛しているとしか
今は言えない。